相続した実家を貸す前に知っておきたいこと
相続した実家を「売却せずに賃貸にし、資産として残したい」
と考えるのは自然なことです。
しかし、賃貸には修繕費や管理費、空室リスクなどもあります。
「家賃をいくらにすればいいのか」だけではなく、「貸すためにいくら必要なのか」「将来的にどれくらい利益が残るのか」を確認することが大切です。
修繕費・賃料・税金・管理・入居者対応等の対処が必要
売却と賃貸、それぞれのメリット・デメリットを比較し、ご自身やご家族に合った活用方法を選びましょう。
1. まずは「貸せる状態」なのかを確認する
空き家になった実家は、見た目以上に傷んでいることがあり、必要な修繕をせずに貸し出すと、入居後にトラブルになる可能性があります。
- 雨漏りや水漏れ
- 屋根や外壁の劣化
- 給排水設備の不具合
- シロアリ被害
- 給湯器・エアコンなど設備の故障
- 耐震性の問題
「そのまま貸せるのか」「リフォームしてから貸すのか」
を判断することが重要です。
2.税金や経費について知っておく
実家を賃貸すると、家賃収入が発生します。その一方で、
- 固定資産税
- 火災保険料
- 管理費
- 修繕費
- リフォーム費用
- 不動産所得に関する税金
などの費用も発生します。また、賃貸物件として活用することで、一定の費用を必要経費として計上できる場合があります。
「リフォームすれば高い家賃で貸せる」とは限りません。例えば、500万円かけてリフォームしても、周辺の家賃相場が低ければ、費用を回収するまでに長い期間がかかる可能性があります。
そこで、「いくらで貸せるか」だけでなく、
「いくら手元に残るか」を確認しましょう。
家賃収入=そのまま利益ではないことを理解しておきましょう。
3.空き家の管理をどうするか決める
遠方に住んでいる場合、入居者がいない期間も含めて、実家の管理をどうするかが問題になります。庭の手入れ、清掃、設備の点検、郵便物の確認など、意外と手間がかかります。
自分で管理するのが難しい場合は、
不動産会社などに管理を依頼する方法もあります。
相続した実家が遠方にある場合は、管理方法を事前に決めておくと安心です。
自分で管理するのが難しい場合は、不動産会社などに依頼する。
4.「誰に貸すのか」を考える
実家の場合、一般的な賃貸住宅とは違い、立地や間取りによって入居者層が変わります。例えば、
- ファミリー向け
- 高齢者向け
- ペット可物件
- 戸建て賃貸
- 事業用・店舗利用
など、さまざまな選択肢があります。
ただし、用途によって必要な設備や契約条件などが変わるため、
地域の賃貸需要を確認してからリフォームや募集条件を決めることが大切です。
地域の賃貸需要を確認してからリフォームや募集条件を決める。
最後に「売る」と「貸す」を比較してみましょう
迷ったときは、最初から「貸す」と決めるのではなく、 売却した場合と賃貸した場合を比較することをおすすめします。
| 比較項目 | 売 却 | 賃 貸 |
|---|---|---|
| まとまったお金 | 得やすい | 得にくい |
| 継続的な収入 | なし | 家賃収入が期待できる |
| 管理の手間 | 少ない | 必要 |
| 修繕費 | 原則売却まで | 継続的に発生する可能性あり |
| 空室リスク | なし | あり |
| 将来的な資産 | 手放す | 所有し続ける |



